2022.03.12
ロシアのウクライナへの侵攻は練り業界にも大きな影響があります!
社長の河内です。
当社で使用している魚肉は主に米国産とタイ産のものです。
スケソウダラに関してはベーリング海で獲れる上級品にこだわって使用しています。
このベーリング海では米国とロシアがスケソウダラを獲っている訳ですが、スケソウダラは身から卵まで用途が幅広く、様々な形になって世界で流通しています。
日本の蒲鉾業界は「冷凍すり身」という形で輸入しているのですが、資源管理の厳しい米国の管理下の中で、ますます入手困難な原料となりつつあるのが現実です。
細かいことをこのブログで書き出すと膨大な量になってしまうので控えますが、今回のロシアによるウクライナへの侵攻も業界にとっては衝撃的な出来事です。
そして当然のことですが、ロシアに対する経済制裁の包囲網がどんどん拡大の一途…。
実はロシア産のスケソウダラは、かなり欧米に輸出されています。
そこが止まると米国産しかなくなる訳で、そこに世界中の目が行くのは当然のことでしょう。
結果としてスケソウダラの冷凍すり身は高騰して行き、各メーカーの製造コストも上昇して行くという流れです。
さらに、スケソウダラは定置網のような漁法ではなく大きなトロール船で魚の群れを追いかける漁です。
原油価格の高騰は漁そのもののコストを引き上げる原因にもなっています。
そして世界的なパンデミック新型コロナウィルスによる影響。
漁をする上で、乗船前のPCR検査やスタッフの隔離期間など過去には無い経費増の影響。
またコロナによる人手不足の影響。
とにかく蒲鉾業界の原料事情は悪化の一途のような気がしています。
新聞は業界新聞の記事を抜粋しました。
手短かに原料事情のスケソウダラの部分に絞ってブログを書きましたが、その他の魚、魚介類、全てが色々と影響を受けています。
改めて思うことは水産業界は本当にグローバル化しているということです。
もっとも全ての業界がそうだと思いますが…。