河内屋社長ブログ蒲鉾丹右衛門の徒然なるままに…

2009.10.01

蒲鉾の原材料は魚

  • twitter
  • LINEで送る

全国蒲鉾組合の平成21年度第1回資源委員会に参加して来ました。昨年、任期途中からお声がかかり参加する事になりましたが、新年度になり改めて資源委員会に配属されました。蒲鉾業界では原料となる魚に関しては色々と心配事がありますので、ここで少しでも勉強して情報が取れればと思っています。蒲鉾の原材料は魚ですけれど、実は漁獲が安定していません。しかもここ数年で獲れた魚が「すり身」になるのではなく「フィレ」になってしまうという現実があり、品質の良い上級品というものを手に入れようとすると大変な状況です。一方「フィレ」を作ると必ず端肉が出来るので、それで「すり身」を作った所謂、中級品、下級品と言われる「すり身」が大量に出回っている・・・。そうなると当然、安売り商品がスーパーなどに出回る。一度下がった売価は永遠に下がり体力勝負!という大変厳しい時代になっています。そして地域で一番大きい蒲鉾屋が先頭切って安売りを始める・・・本当に困ったものです。ちなみに河内屋は地域で一番大きい蒲鉾屋ではありません。この適正とは思えない低価格の状態が一体いつまで続くのやら。河内屋としては、とにかく品質にこだわり資源を大事に使いたいと思っている所です。せっかく資源委員会に入ったのだから、会社に役立つように勉強しなければダメですよね。それにしても蒲鉾は奥が深いと思う。製品としてのジャンルから考えると、練り製品は完成度の高い商品だと思うし、あっと驚くような新商品、新技術が次々出て来るという雰囲気ではありませんが、使う魚に関する研究や、今までに原材料として使った事がない未利用魚の調査など出来る事はたくさんあると思います。