2012.04.21
蒲鉾丹右衛門inバンコク3
工場見学の2日目はPAM社を訪問して来ました。ここも僕にとっては初めての訪問でしたので良い機会でした。まずは工場の概要を聞いて全体像を頭に入れて工場見学をしましたが、ここも前日のシーロイヤル社と同じくHACCP対応をしっかり取り組んでいる工場だけに、衛生面の基本的な事は当たり前の事をきっちりやっていました。
原料の魚に関しては我々が行くからでもないのでしょうが、かなりの量が入荷されていました。写真はイトヨリですけど、鮮度も良く型もまぁまぁなものが揃っていてさすがタイだと思いました。色々と見る限りこの他にキントキ、エソ・・・そして数は少ないですがグチもいました。グチが少ないというのはやはり深刻なようです。話を聞く限りでは日本で聞く情報と同じく、資源的な問題と中国に買い負けしているという事と複雑に絡んでいるようです。
タイは新しい政権が生まれ人件費の上昇が凄いとの事で、経営陣が心配をしていましたが、それでも物価はまだまだ安く、魚を処理している女工さんたちの日給は約900円ほどだそうで、どうしても手作業が必要な頭、内臓の処理など、写真では伝えきれない迫力の人海戦術で、日本ではなかなか見れない圧倒的な光景でした。
処理された魚は大きなバケツのような容器に定量入っていて、この後すり身製造工程に進んで行きます。ここでは全部が全部を紹介できませんが、工場側は全てを見せてくれて、なおかつ写真撮影もOKという事で品質管理には相当な自信があるのでしょう。我々のようなプロの蒲鉾集団から見れば全てが見慣れた機械や生産工程なのですが、この圧倒的な施設や処理量、生産能力を実際に見るとやはり凄いものがありますね。
最終製品の冷凍保管庫に関しては圧倒されました。寒さに耐えグルッと全体を確認しましたが、グチが少ないというのはやはり本当のようでした。グチに限らず今後の魚の獲れ具合や型など心配は尽きない時代になってしまいましたが、蒲鉾は改めて天然の魚をふんだんに使ったヘルシーな食品であり、我々作り手としても良い商品を提供して行かなければならないと思います。という事で最後は全員で記念撮影!PAM社の皆さん、工場見学を段取りして頂いた皆さん、ありがとうございました!さて、タイでのブログアップはこれで終了!帰国します。