2012.06.02
石巻で徒然なるままに…
女川町を出てバスは名取市閖上で津波被害に遭われた佐々直さんの旧蒲鉾工場と本店を目指して走りました。そして途中で目にしたのが石巻市の沿岸部に位置する門脇小学校の痛ましい姿です。昨年の紅白で長渕剛さんが歌を熱唱した場所でありますが、ここは震災前に約1,700世帯もの人が住んでいた住宅街。津波の後に大規模な火災に見舞われ、壊滅的な被害を受けた地域でもあります。参加したメンバーもだんだん口数が減って来るほど胸が痛くなる光景でした。
そして何よりも感じたのが、震災後1年以上も経過しているのに何も変わらず、時間が止まってしまっている事実です。現地で復興が進んでいるという印象は全く受けませんでした。震災直後の5月に現地に入った時には色々と写真を撮る気になれなかったのですが、今回は地元の人が写真を撮って知らない人にもどんどん伝えてくれと言われたので、このブログでも写真を色々と掲載しました。やはり3.11の震災が風化して行く、国民から忘れられて行く・・・という事が一番怖い事であるという事です。1000年に一度かもしれませんが、一度起きたら壊滅的な被害を受ける地域にこれから人々が元のように生活できるのか?というと難しい面が多々あるというのが現状です。海まで1Kmもない場所なのですが、海岸線まで拡がる平地と化した風景を見て、自然災害の脅威をまざまざと感じました。