河内屋社長ブログ蒲鉾丹右衛門の徒然なるままに…

2017.02.24

豆腐業界の話を読んで蒲鉾業界で思うこと・・・

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2017年2月24日日経産業新聞.jpg

 日経産業新聞を読んでいたら心配な記事がデカデカと出ていました。蒲鉾業界ではなく豆腐業界の話なのですが、日本の伝統食品という意味では同じような業界だと思うので他人事ではありません。特に神奈川県出身の僕にとっては馴染みのあるブランドだったのでなおさらです。記事によると豆腐業界は豆腐メーカーの経営破綻が続いているということです。今年に入って魚津市内でもありました。蒲鉾業界は経営破綻の話はあまり聞きませんが、廃業するという話はよく聞きます。最近も隣りの市の蒲鉾屋さんが廃業するということで寂しく感じました。廃業できるだけ良いという言い方も出来ますが、そう決断させる要因や環境が各々違うとしても結果として事業者が減って行くということは業界にとって良い話ではありません。地域での産地というイメージはメーカーあってのイメージだと思いますので。
 大山豆腐さんの場合は、景気低迷による個人消費の落ち込みに加え、価格競争の激化や原材料の高騰などから業績が低迷ということで、これって我が蒲鉾業界も全く同じことが言えると思いますね。こんな環境で工場建設などの大型投資や、本業以外の多角化に手を出すと、上手く行けば良いですが、裏目に出ると大変なことになってしまうというのは簡単に想像出来ます。
 蒲鉾業界と違うのは事業者数が減っても消費量が減らずに安定しているというのは凄いことです。海外でのブームや健康ブーム、ダイエット食品としての豆腐市場そのものは拡大が見込めるそうで、それは本当に羨ましい世界です。だからこそ競争が激化しているとも言えますが、蒲鉾業界は事業者数が減ってもれなく生産量も減り、消費量も減っているという状況なので、同じ厳しい環境でも違う厳しさのようにも感じます。
 豆腐業界は今でも7000強の事業者数があるというのも凄い!10年前は12,000ということなので10年間で約4割事業者が減ったということですね。蒲鉾の事業者もこの10年で同じような傾向で激減してますが、全国の事業者数は既に1,000を切っていて豆腐の事業者数に比べて随分少ないということが分ります。
 いずれにしても難しい世の中ですので、しっかり頑張って行かねばと思ったところです。