河内屋社長ブログ蒲鉾丹右衛門の徒然なるままに…

2025.03.13

伝統を守りながら革新的な細工蒲鉾の世界観を創る!

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富山伝統の細工蒲鉾

先日開催された全国蒲鉾品評会に出品した細工蒲鉾の製造風景を紹介したいと思います。

富山県蒲鉾業界には『細工かまぼこ』という昔ながらの文化があります。

例えば結納、結婚式、卒業祝いや入学祝い、家を建てたり、めでタイことなど人生の節目のハレの日に細工蒲鉾を使ってくださる文化が根付いています。

最近は昔に比べると数そのものは大きく減少していますが、姿、形を変えて今でも当社では人気の商品群です。

業界で開催している全国蒲鉾品評会には「細工かまぼこの部」があり、当社は毎年出品しているのですが、今年も現場では若い蒲鉾職人が制作に取組んでいました。

土台となる蒲鉾に向かって細かく定規で印を付けていました。

実は今回の出品作品には、僕は一切口を出さず、専務と若い職人チームに任せました。

今回の作品のテーマは『Welcome to TOYAMA』。

その理由は、

先日報道されたニューヨークタイムズが2025年に行くべき52カ所を発表した際に、その中に富山市が選ばれたという嬉しいニュースです!

そこで観光に来たインバウンドの皆さんがスマホで富山の観光を検索している!ということを表現したそうです。

面白いですよね。

若い感性ならではの発想だと思いました。

細かいアイコンを細工技術で地道に作業して作り上げていました。

見ていると細かいディティールにもこだわり、どんどん作品がスマホ化して行きます(笑)。

恐らく全国の蒲鉾職人でスマホの画面を細工蒲鉾で表現した人は初めてではないでしょうか?

賞が目的ではない

品評会でどんな賞がもらえるかどうかは分かりませんが、基本的には賞を取ることが目的ではないです。

目的は細工蒲鉾の技術を継承、発展させる。

そして細工蒲鉾、富山の蒲鉾文化に誇りを持ってもらう。

強いては自分の仕事に誇りを持ってもらいたいためです。

そういう意味では今回の作品、若い感性で嬉しかったです。

今後も伝統を守りながらも革新的な細工蒲鉾の世界観を頑張って創って欲しいです!